会期
2016年
5月21日(土)~ 6月26日(木)
→ 7月18日 (月・祝)まで

営業時間 13:00〜19:00

●7月18日(月・祝)最終日
 → 17:00まで

休廊日 月曜日 (最終日をのぞく)

入場料

一般500円/学生300円
●パスポート制/会期中再入場可

企画制作:ポスターハリス・カンパニー
協力:若松プロダクション

    かつて、新宿にアングラ文化のムーブメント発信地となった伝説の劇場がありました。「アートシアター新宿文化」「アンダーグラウンド蝎座」です。

    1962年4月に誕生したATG(日本アートシアターギルド)の映画館「アートシアター新宿文化」は、ブニュエル、ゴダール、トリュフォー、大島渚、寺山修司など非商業的な映画作品を上映、映画終了後の夜九時半からも前衛劇の上演という、それまでにないスタイルが話題を呼びました。若者たちのメッカとして夜ごと長蛇の列ができ、そこから数々のスターも輩出。寺山修司が「毛皮のマリー」「星の王子さま」を上演し、蜷川幸雄が演出家デビューをはたしたのもこの劇場でした。

    さらに5年後の1967年、映画・演劇の実験劇場として、新宿文化の地下にあらたに誕生した小劇場「アンダーグラウンド蝎座」。三島由紀夫が名付け親であるこの劇場では、新宿文化に比べ、よりアングラな作品の興行が行われました。映画は、足立正生監督の『銀河系』で幕を開け、若松孝二監督の全作品上映が全日大入り満員を記録するなど、国内外問わず既成概念にとらわれないアヴァンギャルドな作品たちが人々を魅了し続けました。

    80年代を待たずに幕を閉じたこのふたつの劇場は、まさにカウンターカルチャーが世を席巻した60〜70年代という時代の象徴でした。

  今回の展覧会では「アートシアター新宿文化」演劇公演と、「アンダーグラウンド蝎座」の演劇公演・映画作品のポスター約50点を展示いたします。ポスターを通じて、60~70年代・新宿の熱狂の息吹を感じていただければ幸いです。

『毛皮のマリー』1967年 作・音楽=寺山修司
『毛皮のマリー』 1967年
演劇実験室◎天井棧敷
宣伝美術=横尾忠則

(アートシアター新宿文化 公演No.25)
作・音楽=寺山修司
演出=東由多加
美術=横尾忠則
衣裳=コシノ・ジュンコ
振付=雑賀淑子
出演=丸山明宏/萩原朔美/山谷初男

『盲導犬』1973年 作=唐十郎 演出=蜷川幸雄
『盲導犬』 1973年
櫻社
宣伝美術=蟹江征治

(アートシアター新宿文化 公演No.52)
作=唐十郎
演出=蜷川幸雄
(澁澤龍彦「犬狼都市」より)
企画=葛井欣士郎
美術=大野泰
出演=緑魔子/蟹江敬三/
石橋蓮司/桃井かおり

『若松孝二のソウルなデモンストレーション』1967年
『若松孝二のソウルな
デモンストレーション』
1967年
宣伝美術=小島武

(蝎座 上映No.9)
<上映作品>犯された白衣/性犯罪


イベント
●要予約 ●予約受付順に整理No.発行


A

終了しました

2016年5月21日(土)

OPEN 14:45/START15:00~
展覧会チケット+1500円(1Drink付)


トーク&サイン会

宇野亞喜良
イラストレーター

×

笹目浩之
ポスターハリス・カンパニー代表/寺山修司記念館副館長



1960年代にアートシアター新宿文化のポスターを手がけ、いまもなお第一線で活躍するイラストレーターの宇野亞喜良と、ポスターハリス・カンパニー代表/寺山修司記念館副館長の笹目浩之によるトーク。トーク後、サイン会を行います。



※サイン会へのご参加は、当日ギャラリーでお買い上げの 商品に限らせていただきます。 ご了承ください。


新刊『宇野亞喜良 ファンタジー挿絵の世界』
(パイ インターナショナル)も入荷予定




『血塗られし胎内列車に
乗りあわせる三人半』
1967年
劇団人間座
宣伝美術=宇野亞喜良

(アートシアター新宿文化公演No.28)
作=石堂淑朗/演出=江田和雄/美術=吉田謙吉

B

終了しました

2016年6月4日(土)

OPEN 14:45/START15:00~
展覧会チケット+2000円(1Drink付)


映画上映

若松孝二監督 『胎児が密猟するとき』
1966年/72分
製作・監督:若松孝二
助監督:足立正生
脚本・音楽:大谷義明 ( 足立正生 )
出演:山谷初男、志摩みはる、
大谷義明(ナレーション)


トーク

森崎偏陸
寺山修司義弟/演出家/映像作家/グラフィックデザイナー
主演・山谷初男も来場!




若松孝二監督『胎児が密猟するとき』
©若松プロダクション


低予算を逆手に取って製作した密室映画。 山谷初男演じる 丸木戸定男 が女を監禁、拷問により調教し我がものに しようとするが、逆に復讐をうけ殺害されてしまう。ヨーロッパの映画祭で 上映反対デモが起きるなど、鬼才・若松孝二による問題作。 脚本ほか手がけている大谷義明は、若松プロダクションにおける複数人物の 共同名義。本作では、チーフ助監督を務めた足立正生である。

※上映映画の主演でもあり若松監督の他作品にも多数出演、新宿文化で上演された寺山修司の『毛皮のマリー』にも出演している、山谷初男も来場予定!


C

終了しました

2016年6月11日(土)

OPEN 14:45/START15:00~
展覧会チケット+2500円(1Drink付)


映画上映

足立正生監督『銀河系』
1967年/75分
製作・脚本・監督:足立正生
撮影:大須賀武
美術:竹口義之
音楽:刀根康尚
助監督:沖島勲
出演:花上晃、竹邑類、真野三種、南裕輔


トーク

足立正生
映画監督

×

渚ようこ
歌手



ミニライブ

渚ようこ(ギター:高橋ピエール)


足立正生監督最新作『断食芸人』>

渚ようこオフィシャルサイト>

足立正生監督『銀河系』

自分がもう一人の自分を繰り返し殺すという「メビウスの輪」的構成によって、自我観念の因果律を解明しようとした野心作。伝説の「アンダーグラウンド蠍座」のオープニングを飾る。

足立正生監督と歌手・渚ようこのトークに加え、ミニライブも開催。

D

終了しました

2016年6月18日(土)

OPEN 14:45/START15:00~
展覧会チケット+1500円(1Drink付)


映画上映

若松孝二監督『犯された白衣』
1967年/57分
企画・製作・監督:若松孝二
脚本:若松孝二、足立正生、唐十郎
出演:唐十郎、小柳冷子、林美樹

若松孝二監督『犯された白衣』1967年 ©若松プロダクション




アングラ演劇運動の旗手であった状況劇場・唐十郎の即興的な演技を生かすための長廻しの多用など、映画と演劇が越境する可能性を示した若松孝二監督ピンク映画時代の代表作。

1966年に起きたシカゴでの看護婦大量殺人事件に着想を得て、即座に生み出されたこの作品が、一部の批評家や文学者に強く支持され、若松孝二監督の評価が決定的なものとなった。『続日本暴行暗黒史 暴虐魔』(67)との二本撮りで、わずか三日間で撮りあげられた逸話も有名。