寺山修司生誕90周年記念 : ジャパン・アヴァンギャルド ─ アングラ演劇傑作ポスター展

寺山修司生誕90周年記念 : ジャパン・アヴァンギャルド─アングラ演劇傑作ポスター展

寺山修司生誕90年記念 ジャパン・アヴァンギャルド - アングラ演劇傑作ポスター展 -

2025年 1月22日(水)─ 2月16日(日)13:00〜20:00まで
場所:扇町ミュージアムキューブCUBE02

〒530-0052 大阪府大阪市北区南扇町6-26
大阪メトロ堺筋線「扇町」駅(5番出口)から徒歩3分
JR環状線「天満」駅から徒歩7分 JR「大阪」駅から徒歩15分

主催
ポスターハリス・カンパニー/シアターワークショップ/扇町ミュージアムキューブ
企画・製作
ポスターハリス・カンパニー/現代演劇ポスター・収集・保存・公開プロジェクト/シアターワークショップ
協力
テラヤマ・ワールド
広報
吉田プロモーション
寺山修司生誕90周年記念

この展覧会は、ポスターハリス・カンパニーの2万点以上所蔵する「現代演劇ポスターコレクション」から厳選された、1960~1970年代のカウンターカルチャーの一翼を担った、アングラと呼ばれる小劇場演劇の傑作ポスターの数々を展示します。

1960~1970年代にかけて、世界の若者の既成の秩序に対する異議申し立てに同調するように、日本の演劇界でも新劇とはまるで異質な世界を創造することを目指した「アングラ演劇(小劇場運動)」が勢いを持ち、寺山修司、唐十郎、鈴木忠志、佐藤信、串田和美らが、それまでにない実験的な舞台を繰り広げていきました。この時代、舞台と相乗効果をもたらすユニークなビジュアル表現で観客の心を揺さぶったのが天井棧敷、状況劇場、黒テント、自由劇場、大駱駝艦などの「劇団の旗印」として登場したポスターの数々です。ある意味でポスターがアングラ演劇の先導的役割を果たし、時代を挑発し、現在はその象徴として存在しています。

このアングラ演劇のポスター群には、横尾忠則をはじめとして、栗津潔、赤瀬川原平、宇野亞喜良、金子國義、篠原勝之、平野甲賀、及部克人、串田光弘、及川正通、榎本了壱、花輪和一、林静一、合田佐和子、戸田ツトムなど、多くの一流アーティストがかかわっています。彼らの手によるポスターは、単なる公演告知のポスターの枠を越え、アングラ演劇の軌跡を鮮やかに示すとともに、日本が熱く燃えた時代を鋭く切り取り、ポスター自体が発するメッセージは時代を越え今も輝き続けています。なぜこれらのポスター群が輝きを失わないか、その理由の一つに、ポスターのデザイナーが実際の舞台の美術も担当した事があげられます。ポスター1枚に舞台のトータルイメージが凝縮され、時にはそのデザインが舞台の演出にまで影響を与えたことも少なくありません。

そんな作品群を見ていると、今にもその舞台が蘇ってくるような興奮に包まれます。まさに、1920年代の「ロシア・アヴァンギャルド」のポスター群を凌駕する日本のポスターの傑作群=「ジャパン・アヴァンギャルド」と言えるでしょう。

ここ数年1960~70年代の現代美術を再評価する展覧会が数多く開催され、今回展示されるポスターも「時代の証言者」として重要な位置を占めています。さらに、当時の貴重な関連資料に加え、関西小劇場演劇のメッカであった扇町ミュージアムスクエア(1985‐2003)の演劇ポスターも特別展示します。お見逃しなく。

Ticket

チケット(前売 / 当日)
  • 一般 1,500円
  • 大学・専門学校生 1,000円
  • 高校生以下 無料
  • ※会期中の各イベントには、該当日程の入場券で参加可能
  • ※障がい者手帳をお持ちの方とその介助者(1名まで)は無料
  • ※各種証明証をご提示ください
チケットぴあ (Pコード 687-112)セブン・イレブン店舗
https://w.pia.jp/t/jago2025/
ローソンチケット (Lコード 53781)ローソン、ミニストップ店頭 Loppi
https://l-tike.com/jago2025/
イープラス ファミリーマート店舗
https://eplus.jp/jago2025/

Event

ギャラリー解説ツアー

笹目浩之(ウルトラポスターハリスター)によるポスター解説を行います
※予約不要 ※当日入館券必要

2025.1.25 ㈯ 14:00~
2025.2.15 ㈯ 15:00~

ギャラリートークショウ

※予約不要 ※当日入館券必要

2025.1.25 ㈯ 15:00~
  • ・東學(絵師・肌絵師・アートディレクター)
  • ・笹目浩之(ウルトラポスターハリスター)
2025.2.15 ㈯ 17:00~
  • ・篠原勝之(ゲージツ家)
  • ・小堀純(無宿編集者)
  • ・笹目浩之(ウルトラポスターハリスター)

Lineup

ポスター(演劇実験室◎天井棧敷 / 状況劇場 / 自由劇場 / 黒テント / 暗黒舞踏 / 大駱駝艦 ほか)、その他関連資料 (当時のチラシ、チケット、パンフレット、小道具、ドロップなど)を展示します。

  • 腰巻お仙

    腰巻お仙

    劇団状況劇場 1966

    横尾忠則/シルクスクリーン

  • 天井棧敷定期会員募集

    天井棧敷定期会員募集

    演劇実験室・天井棧敷 1967

    横尾忠則/シルクスクリーン

  • 星の王子さま

    星の王子さま

    演劇実験室・天井棧敷 1968

    宇野亞喜良/シルクスクリーン

  • 唐十郎版 風の又三郎

    唐十郎版 風の又三郎

    劇団状況劇場 1974

    篠原勝之

  • イスメネ 地下鉄

    イスメネ 地下鉄

    劇団自由劇場 1966

    齋藤芳弘/シルクスクリーン

  • 恋々歌留多鼠小僧次郎吉

    恋々歌留多鼠小僧次郎吉

    演劇センター68/71 1971

    平野甲賀/シルクスクリーン

本展のチラシ・ポスターのメインビジュアルに使用された作品

左上から 土方巽/バラ色ダンス/横尾忠則/●演劇実験室◎天井棧敷/ブラブラ男爵/宇野亞喜良●劇団状況劇場/蛇姫様/篠原勝之●劇団自由劇場/魔女傳説/串田光弘●劇団状況劇場/下町ホフマン/篠原勝之●大駱駝鑑/蘭鋳神戯/田村正治・三好豊一郎●劇団状況劇場/ジョン・シルバー 新宿恋しや夜鳴篇/横尾忠則●劇団状況劇場/唐十郎版 風の又三郎/篠原勝之●大駱駝鑑/皇大睾丸/望月澄人・矢野真●演劇実験室◎天井棧敷/大山デブコの犯罪/横尾忠則●笠井叡/笠井叡独舞公演 舞踏への招宴/赤瀬川原平●演劇実験室◎天井棧敷/百年の孤独/戸田ツトム・合田佐和子●演劇実験室◎天井棧敷/書を捨てよ!町へ出よう!/及川正通●劇団状況劇場/少女都市/赤瀬川原平●演劇実験室◎天井棧敷/新宿版 千一夜物語/宇野亞喜良●68/71黒色テント/ブランキ殺し上海の春/平野甲賀●演劇センター68/71/嗚呼鼠小僧次郎吉/平野甲賀●劇団状況劇場/ユニコン物語 台東区篇/篠原勝之●劇団状況劇場/住み込みの女/及部克人・中原淳一●土方巽/土方巽と日本人/横尾忠則・細江英公●演劇実験室◎天井棧敷/犬神 フランクフルト公演版/粟津潔●演劇実験室◎天井棧敷/観客席/戸田ツトム●演劇実験室◎天井棧敷/天井棧敷定期会員募集/横尾忠則●演劇実験室◎天井棧敷/レミング ‘82年改訂版 壁抜け男/戸田ツトム・合田佐和子●演劇実験室◎天井棧敷/邪宗門/林静一●演劇実験室◎天井棧敷/人力飛行機ソロモン/横尾忠則・横尾ヤスエ●劇団状況劇場/青頭巾/篠原勝之●発見の会/怨霊血染めの十字架/林静一●劇団状況劇場/夜叉綺想/篠原勝之●68/71黒色テント/チャンバラ 楽劇天保水滸伝/平野甲賀・御子柴滋●電気亀・団/走れ!!ブリキ婆ァ!!/串田光弘・井出情児●68/71黒色テント/シュールレアリスム宣言/百連発/平野甲賀●演劇実験室◎天井棧敷/レミング 世界の涯てへ連れてって/戸田ツトム・合田佐和子●大駱駝鑑/DANCEー桃杏マシン/矢野真●演劇実験室◎天井棧敷/男装劇 星の王子さま/宇野亞喜良●劇団自由劇場/ヴェト ロック/串田光弘●演劇実験室◎天井棧敷/奴婢訓/戸田ツトム・合田佐和子●演劇センター68/71/恋々加留多鼠小僧次郎吉/平野甲賀●劇団状況劇場/女シラノ/合田佐和子●大駱駝鑑/貧棒な人/田村正治・宮内文雄・矢野真●劇団状況劇場/糸姫/篠原勝之●人間座/骨餓身峠死人葛/粟津潔●土方巽/静かな家/田中一光・山崎博●劇団状況劇場/吸血姫/平野甲賀・高畠華宵●劇団状況劇場/ジャガーの眼/及部克人●劇団自由劇場/赤目/串田光弘・白土三平●演劇実験室◎天井棧敷/毛皮のマリー フランクフルト公演版/宇野亞喜良●劇団状況劇場/腰巻お仙/横尾忠則

Book

ジャパン・アヴァンギャルド─アングラ演劇傑作ポスター100
  • 編集:桑原茂夫(カマル社)+笹目浩之(ポスターハリス・カンパニー)
  • 装丁:東 學(188)
  • A3正寸(297×420㎜)/120頁
  • 本体価格:6,600円(税込)
寺山修司
撮影:有田泰而

寺山修司(1935〜1983)

1935年12月10日、青森県生まれ。18歳で短歌研究新人賞特選を受賞し、歌壇に鮮烈にデビュー。20代前半で売れっ子シナリオライターとなる。67年には劇団、演劇実験室「天井棧敷」を結成、海外で高い評価を得る。詩、俳句、短歌、戯曲、映画、競馬・スポーツエッセイ、作詞、小説、評論など、その多彩な仕事から「職業寺山修司」と称される。1983年5月4日47歳で急逝。2023年、青森県三沢市にある寺山修司記念館を中心に没後40年事業を展開。